re:START〜また、君と、

何度も こうやって


拓巳に抱き締められた


どうして・・・こんな


簡単に受け入れちゃうの?


心が・・・ほんの少しだけ


わがままになっている


私は 拓巳を押し返した


「美玲?」


「・・・ごめんなさい


私 帰るね?」


これ以上 拓巳と居たら


どんどん欲張りになる


「じゃあ 送って行く」


「大丈夫 近いから・・・


じゃあね」


そう言いながら 小走りで


拓巳から離れた


どうすれば・・・よかったの?


わからなかった


「危ない!」


え?


見ると 大きなトラックが


目の前にあった


横断歩道が赤信号だったのに


気付かずに 渡っていた


「大丈夫!?」


身体中が・・・痛い