re:START〜また、君と、

でも それで傷付いて


悲しむのは・・・詩織だって


わかっている


心のどこかに 罪悪感があった


「・・・わかって くれないよ


詩織は 拓巳の事


すごく好きだから」


だから 詩織の気持ちは


わかるから・・・


絶交って 言われるかもしれない


友達を失うのが怖くて


ずっと 拓巳の事を言えなかった


「いつまでも・・・隠しておく事は


出来ないよね?」


何度も 心の中で詩織に謝った


すると 拓巳は私から少し離れて


ポケットからスマホを出して


いじっていた


「・・・今 LINEで詩織を呼んだ


近くに居るから すぐ行くって


返事が来た」


「え?」


「大丈夫だから・・・そばに居る」


ぎゅ


私の手を握りながら 拓巳は


少し笑っていた