re:START〜また、君と、

「・・・ありがとう」


気付けば お礼を言っていた


「付けてあげるよ」


「あ・・・うん」


私は 髪の毛を横にした


ドキン ドキン・・・


カチ


「・・・出来た」


「あ・・・ありがとう」


ぎゅ


今度は 後ろから抱き締められた


「・・・拓巳?」


「本当は もう会わないって


言うつもりだった?」


「え?」


どうして・・・


手が 一瞬震えた


「・・・わかってる いつまでも


詩織に話さない訳には


いかないからな」


「・・・うん」


やっぱり 無理だよ


私は 拓巳の方を向いた


「・・・ごめんなさい」


そう言いながら 少し


背伸びをして 拓巳に


キスをしていた