気付いたら 涙が頬を


伝っていた


こんな時に・・・泣きたくない


「美玲・・・ごめんな?」


そう言いながら 拓巳は


私の涙を指で拭う


「・・・謝らないで」


「いつまでも こんなんじゃ


ダメなんだよな?


美玲が傷付くのは 見たくない・・・」


ぎゅ


拓巳に手を握られた


少しだけ あったかい・・・


「・・・前にも言ったけど


祐介とは 付き合わないで欲しい」


「・・・」


私は 祐介君の気持ちを


利用してるに過ぎない・・・


いつまでも 過去の事を


ズルズル引きずって


「私は・・・ずっと


拓巳に嫌われるのが


怖かった・・・だから


中学の時 言えなかったの」


「・・・嫌う訳 ないだろ?」


ぎゅ


拓巳は私を優しく抱き締めた