re:START〜また、君と、

だけど 言ってしまえば


楽になるって言うけど


詩織が悲しむの


見たくない・・・


「美玲 お客さん」


クラスの女子が そう言って


私に話しかけて来た


出入り口を見ると


祐介君が立っていた


席を立って 祐介の所に向かう


「祐介君・・・どうしたの?」


2年のクラスに来るなんて


珍しいな


「・・・謝りに来たんです」


「え?」


「俺・・・さっき


勝手な事言って 美玲さんを


困らせたかな?って


ごめんなさい」


そう言いながら 祐介君は


頭を下げていた


「・・・大丈夫だよ?


私 気にしてないから」


すると 祐介君は頭を上げた


「あれー? もしかして


拓巳の弟君?」


その声に振り返ると


詩織が立っていた


祐介君は 詩織を軽く


睨んでいた