re:START〜また、君と、

本当は 拓巳に会いたい


でも・・・


「美玲?」


「あ・・・ごめんなさい


お母さんが早く帰って来いって」


ウソついちゃった


ごめんね 祐介君・・・


「・・・そっか なら


送って行く」


「ううん・・・大丈夫


近いから また明日ね?」


「・・・わかった


じゃあまた明日」


祐介君は そう言うと


私から離れた


本当は・・・離れたくなかった


祐介君にウソ・・・ついた


拓巳にも・・・


私は 家の方に向かって歩いた


お母さんは今日


出張で帰って来ない・・・


私は 再びスマホを出して


電話をかけた


何度も呼び出し音が鳴る


『もしもし?』


「・・・拓巳? 美玲だけど


今から・・・会いたいの」


気付けば私は拓巳に


電話をして そう言っていた