re:START〜また、君と、

---祐介side---


隣には 寝ている美玲が居た


顔にかかった髪を耳にかける


本当は・・・わかってた


美玲の気持ちを


本当は まだ兄貴が好きなんだって


「ん・・・拓巳・・・」


ドクン


寝言で兄貴の名前を呼ぶから


俺は 自分でもどうすればいいか


わからなかった


美玲が目を開けた


「・・・祐介君」


「そろそろ帰ろう?


送って行くから・・・」


「・・・うん」


ベッドから起き上がって


俺と美玲は部屋を出た


階段を下りて 玄関に着く


ガチャ


「ただいま・・・って


美玲?」


兄貴が帰って来た


タイミング悪いな・・・


「・・・」


美玲は 俯いていた


ぎゅ


俺は美玲の手を握って


家を出た