『頑張る』か・・・


そんな詩織が 少しだけ


羨ましく思えた


もし 本当の事を


言ったら・・・


私は 友達を裏切る事に


なるのかな?


『好きにならないでね?』


わかってる・・・


わかってるけど 想ってしまう


ガタ


席を立って 教室を出た


「美玲さん」


名前を呼ばれて


振り返ると 祐介君が立っていた


「・・・祐介君」


「怒ってますか?」


その言葉に 首を傾げる


「詩織先輩に・・・


兄貴と美玲さんが


同じ中学って言った事」


「・・・怒ってないよ


でも 私が拓巳の元カノだって


詩織には 言わないで」


裏切りたくない気持ちが


強くなる・・・