re:START〜また、君と、

「私・・・最低だよね?


バカみたい」


泣きそうになっているのが


わかった


慌てて手で目を隠す


ガシ


祐介君に 手首を掴まれた


「・・・どうして そこまでして


無理強いするんですか?」


「え?」


「たまに 作り笑いしてるの


わかってました・・・」


ドキン


祐介君は 真剣な顔をしていた


思わず視線を逸らす


「・・・からかってるの?」


「からかってない 俺は・・・


美玲さんの泣いてる顔は


見たくないんだよ」


グイ


ぎゅ


掴まれている手首を引かれて


そのまま祐介君に


抱き締められた


「考えといて・・・下さい」


そう言うと 私の肩を押した


「・・・祐介君」


「あ・・・もうこんな時間か


さすがに遅刻ですね」


祐介君は 腕時計を見ながら言った


え?


私は 鞄からスマホを出して


時間を見ると【7:45】と表示されていた


もうこんな時間経ったの?