好きになる理由

「なにこれ、なかなか膨らまない」


吹いても吹いても膨らまない浮き輪に


多少イライラしながら膨らませる。


「んもー、吹き込む口小さいっ!」

そう言って休憩しようと口を離すと

ヒョイっと浮き輪をとられた。


「イライラしすぎ」

そう笑った砂山くんは


さっきまで私が吹き込んでいた浮き輪の

吹き口に口をつけて膨らませていく。