彼の唇がそっと離れて。


おでこを突き合わせてしばらくそのままで.....。


お互い照れて顔を見られない感じ。



.......。


ん?



手をつないだ小さい男の子と女の子が私たちを見ている?



「ねー、お兄ちゃんとお姉ちゃん何してるの?」



うわっ!?見られてたっ?


は、恥ずかしいっ。



真っ赤になった顔を思わず伏せてしまう。


「お兄ちゃんはねっ.....」


獅倉くん?



「お兄ちゃんはね、お姉ちゃんが大好きだよー。って伝えてたんだよ」


「ふーん。こうするの?」


男の子は女の子の頭をちょっと強引に『ゴツン』と自分の頭に引き寄せる。


私たちの真似をしているつもりなんだ、可愛い。


「そうだ、上手いぞ」


子供を見つめる獅倉くんはなんて優しい瞳をしているの。


心が暖まる。


「「バイバイお兄ちゃーん!!」」


可愛い天使たちは走ってお母さんのところへ走って行く。