クラスメートの女の子がひとりニコッとして

駆け寄ってきた。

「ひまりちゃん、なんでそんなに髪の毛ボサボサなの?

なんでそんなに服ダサいの?

みんな気にしてるよ?」

そういってくすっと笑った。

それは良い意味で捉えてもいいのでしょうか。

「心配してるの」

「そうだよ、心配してるの。ふふっ」

信じてもいいのでしょうか。

「ありがとう」

唯一知ってる優しい言葉。

お母さんがヒマリにくれた、ただ一つの贈り物。

優しい言葉を言っても、心は何も感じないものだ。

きっとこういう時に「ザンネン」を使うのでしょう。

よし、ザンネンだ。