男性に助けられたあたしは近くの海の家に来ていた。
ここは男性のイトコが経営している店だそうで、勝手に上り込んでも怒られることはないと説明された。
あたしは男性に促されるままシャワーを浴び、海の家の従業員が着ているTシャツを着ていた。
夏にはお客さんが沢山来るのであろう、そのお店の椅子に座らされ、目の前には暖かな紅茶が出されていた。
「で、1人でこんなに寒い海に入って何してたんだ?」
紅茶を出してくれた男性は怒ったように目を吊り上げてそう聞いて来た。
ここまでお世話になっておいて何も話さずに帰るわけにもいかず、あたしは小さく口を開いた。
「ポストを……探してたんです」
「ポスト?」
とても小さなあたしの声を聞きのがす事なく聞いてくれた男性は、怪訝そうな顔を浮かべてそう言った。
「そうです」
あたしはコクリと頷いて紅茶をひと口飲んだ。
冷えた体にジワリと広がって行く暖かさにホッとため息が漏れた。
「こんなところにポストなんてないよ」
「……違うんです」
あたしは左右に首を振り、男性を見た。
ここは男性のイトコが経営している店だそうで、勝手に上り込んでも怒られることはないと説明された。
あたしは男性に促されるままシャワーを浴び、海の家の従業員が着ているTシャツを着ていた。
夏にはお客さんが沢山来るのであろう、そのお店の椅子に座らされ、目の前には暖かな紅茶が出されていた。
「で、1人でこんなに寒い海に入って何してたんだ?」
紅茶を出してくれた男性は怒ったように目を吊り上げてそう聞いて来た。
ここまでお世話になっておいて何も話さずに帰るわけにもいかず、あたしは小さく口を開いた。
「ポストを……探してたんです」
「ポスト?」
とても小さなあたしの声を聞きのがす事なく聞いてくれた男性は、怪訝そうな顔を浮かべてそう言った。
「そうです」
あたしはコクリと頷いて紅茶をひと口飲んだ。
冷えた体にジワリと広がって行く暖かさにホッとため息が漏れた。
「こんなところにポストなんてないよ」
「……違うんです」
あたしは左右に首を振り、男性を見た。