「あれ?眞白…」

乃亜の言葉に、肩がビクッとする。

眞白。
私の幼馴染みであり、私の想い人。
ずっと好きだった。
ずっと見ていた。

そんな彼が今、目の前にいて笑ってる。
私に向けてではないけど、
友達らしき人と一緒に。

「行っておいで」

乃亜に背中を押されて、
私は一歩を踏み出した。

「眞白」

…きっと私は、心のどこかで
期待してたのかもしれない。
明日香、ってまた笑ってくれるって。

でも、違った。
目の前にいる彼から出た言葉を聞き、
私は暗闇に突き落とされることになる。

「…誰?あんた」

え?
眞白からは出たとは思えないくらい、
低くてドスの効いた声。

あなたは、私を覚えてはいなかった。