今日は早く帰れなさそう
デスクの周りを見ると残ってるのは
私と坂木部長の2人だけ
なんか緊張しちゃうな
ずっと好きだった人と2人きりなんて
そんなこと言ってる場合じゃない
仕事しなきゃ
「おーい、間宮いつまでやるつもりだ?
もう11時半だぞ。」
「え、もうそんな時間ですか?」
「ああ、時計見ろよ」
「本当だ。もう終電に間に合わない」
「そうか、お前電車通勤だったな。送るよ」
「はい。でも会社から自宅まで歩いて帰れない距離ではないので大丈夫です」
帰る準備を始める
「お前、今何時か本当にわかってるのか?」
「はい、わかってますよ。11時40分ですが何か?」
「こんな時間に女が1人で帰ってみろ。どうなるかわかるだろう」
「何を言ってるのですか?それはかわいい女の子だけですよ。私みたいなブス人間は襲われたりしませんよ」
「お前、それ本気で言ってるのか」
「はい」
ーーチッ
え、今の舌打ち?
なんか怒ってる?
私なんかしたっけ?
「オトコがどういう人間かわからす必要があるな」
「え、いいです。遠慮します」
かおりは椅子から立ち上がりドアの方に向かって歩こうとしたら
--ーグイ---ドン
手を引かれて机に寝かされた
顔の横に大きな手
右向いても左向いても
いわゆる壁ドンなるぬ机ドン
「これでも、まだ襲われないとでも言うのか?女の力じゃ男には敵わないんだよ」
「わかったら、俺に素直に送られてろ」
「はい…」