教室の入り口を見れば、ブンブンッと手を振って笑っている八雲の姿があった。 どうして、ちゃん付けで呼んでくるの? 毎回変なテンションで困る。 「あれ、B組の八雲くんじゃない!?」 「かっこいいよねぇ〜」 八雲が来ると、騒がしくなるから嫌だったのに。 せめて、廊下から後を付けてきてほしい。 こうして迎えに来られると、女子の目線が刺さるし……。 「梓〜、早く飯行こうよ〜っ」 「…………はぁ」 私はため息をついて、席を立った。 そして、カバンを肩にかけると、八雲の方へと向かう。