【完】もっとちょうだい。

ヤヨがこっちに歩いてくる。



もう逃げてしまおうか、
いや、殴ろうか
やっぱり逃げようか
混乱していたら、
もう目の前にヤヨ。



ヤヨの手には、
ふたつの缶ジュースと、
ふたつのお守りが握られていて。



それが、
ヤヨと、誰の分なのか、


そんなの聞かなくたってわかる。



「……麻里奈ちゃん見つかってよかったね」



つくり笑顔
浮かべる気になんか
なれない。


麻里奈ちゃんが見つかったなら、
あたしに、連絡くれてもいいじゃん。



今からデートしようって
誘ってくれてもよくない?



「……ごめん、てか、髪黒……」



ヤヨにね、好かれたくてね。
ヤヨの好きな黒髪に、染めたんだよ。


ぶっちされたけどね?


あたしの代わりに、元カノと
初もうでしてたけどね?


切れそうなんだけど。