【完】もっとちょうだい。

「あたしは、キスマーク初めてだけど、ヤヨは違うのかな……」


「それは当たり前じゃん」


……藍ちゃんまで。さくっと斬る。
もうこのふたり、どうしてあげよう。



なんかもう、もやもやしてきた。


最高に、むかつく。


……ヤヨが!


「遅れてごめん、帰ろう」


スパーンって、
ヤヨの後頭部から良い音した。


丸めた教科書をそのままヤヨに返す。


「い……った。なにすんだよ」


ヤヨ、びっくりして目ぱちぱち。
そんな……かわいい顔は、ずるい。



「帰ろ、ヤヨのばか」


「いや何に怒ってんの」


そう言いながらあたしたち、
廊下に出てからぎゅっと手をつなぐ。


ヤヨに無理やり直されて
苦しいくらいのネクタイを
ちょっと緩めて


隣を歩くヤヨを見上げる。



……積み重ね。
研究。
麻里奈ちゃんと。



あたしから、
そのワードが離れない。