【完】もっとちょうだい。

「弥生ーちょっといい!?」


教室の外からヤヨが呼び出された。
坊主の彼。元野球部的な?
多分、理数科の人かな。


「ちょうどよかったぁーまだガールズトークし足りないから」

リコちゃんがしっしってヤヨを追い払う。



ヤヨは「うざ」っていいながら
坊主君のところまで。



「実際、弥生が慣れてるの、芙祐気に食わなかったんでしょ」


小声で言うリコちゃんにやにやしすぎ。


「なんで?それ、なにが気に食わないの?」


「は?だって、それって元カノとの積み重ねあってのことでしょ」


「つ……」


積み重ねとか言うな。リコめ。


「慶太くんがうまいのは、数こなしたから。弥生がうまいのは、たったひとりと研究し合ったからでしょお」


け、ん、きゅ、う。


「あたし、初めて人を殴りたいと思った」


「え?弥生を?」


「リコちゃんを」


さっきヤヨが置いてった丸められた形跡の残る教科書でね。


殴ってやろうかと思ったけど
やめといた、平和主義だし。