「ひゃっ」


間抜けな声が出た。


強い力に引かれるまま、
あたしの体は布団に沈み込む。



ヤヨはすぐにあたしの上に
覆い被さるような体制になった。




暗さにはとっくに目が慣れているし、
月明かりでヤヨの顔は
よく見える。


怒っている。
ヤヨの怒りの起爆剤は
主に慶太くんだから。




ヤヨは眉をしかめて
あたしを睨んでいる。



「なんなの、お前」




抑えられた両手首に
ぎゅっと力が入れられて痛い。





「ごめん」ともう一回謝ろうと
口を開きかけた時、