……やばい。
絶対怒ってる。


でも、こっちも出来ることと出来ないことはあるから。



……って、あの天然小悪魔にはわからないだろうけど。



かといって、謝らないわけにはいかないし。



なんなの、これ。



「はぁ……」


まずは、とりあえず。
スマホで芙祐に電話をかけた。



ーーツー、ツー、


かかんねえし。
何?通話中?


5分後かけたけどまだ繋がらない。



なに長電話してんだよ。
絶対今の状況の愚痴だろ。
藍か、リコあたり。
まじ女こわすぎ。



廊下に出て、芙祐の居場所を探す。



「〜〜」


あ、ここっぽい。


「芙祐」


声をかけたけど、話す声が止まることはない。



何?無視?
もう、怒ってんのはわかったから……。


平謝りしようと覚悟して


ガチャ、と部屋のドアをあけた。