【完】もっとちょうだい。

「おじゃましまーす」


ヤヨの家。すぐに愛犬のプードル、モグちゃんが出迎えてくれる。


「モグちゃーん、おじゃましまーす」


わしゃわしゃ、いい子いい子。
ぎゅーって抱きしめてたら、
モグちゃんごとヤヨの部屋に連行された。



「モグちゃん可愛いーっ」


栗色の毛並み、うるうるまん丸の目。
くるくるヤヨの周りを駆け回る。
なにしても可愛い。
名前も可愛い。


「そういえば、モグちゃんって名前は誰がつけたの?」


ガタン……って、コントみたいにカバン落としたけど、この人。


「どうしたの?」


「いや。つか、飲み物お茶でいい?」


「大丈夫。あたしさっきピーチティ買ったから」


「そ」


ローテーブルを囲んで、座る。
かばんの中から、最近のマイブーム、ピーチティを取り出した。



「これね、おいしいんだよ。飲んでみて」


ヤヨに手渡したら
ごくごく、ごくごく……って、



「ヤヨ飲みすぎ!」


「うま」


って、そんな笑顔で言われたら文句も言えないよね。



「ヤヨ可愛い」


あたし、頬杖つきながらにっこり。


「男に可愛いとか言うな」


って、ぷいってそっぽ向く。
照れ屋さん。ほら可愛い。