【完】もっとちょうだい。

地球と宇宙の科学の講義受けてね。
もうあたしも大学行かないと間に合わない。

建物を出て、ヤヨの隣を歩く。
あったかい春の風、すっごい気持ちいい。

「もう帰んの?」

「うん。急がないと間に合わないかも」

「そ……」

あれ?
あれあれ?

「ヤヨちゃんもしかして寂しいの?」

あたし、いたずら心いっぱいで
ヤヨに聞いたら。


「……さぼれば?」


って。

聞こえた?
嘘だよね?
あのヤヨが、サボりを勧めた?


「そんな……高校じゃないんだから、さぼりなんて駄目でしょ……」

「どっちかっていったら高校の方が圧倒的にさぼったらまずいだろ」

「えぇ!?あたし大学ほとんど休んでないよ」

「芙祐が!?」


もう、今、
あたしたちお互い目が点ていうかね。


「……看護科ってすごいんだな」

「いや……ふつうなんじゃないかな。ヤヨちょっと、不真面目すぎ」

「普通サボれるだけサボるだろ」

「あー聞きたくない、ヤヨのばか」

真面目なイケメン王子様だったのに。
大学って怖い。