【完】もっとちょうだい。

「ひろーい」

ヤヨのキャンパス、到着。
真ん中にどーんと
緑の芝生の広場があって、
その奥にどーんと校舎。
その左右にも校舎。

「結構歩くよ?」

「え、まだ歩くの?」

「うん」

ついていくとコンクリートの坂道。
たくさんの校舎を見送ったもっと先。

「遠くない?」

登山?

「理系、上のほうにあるから」

「って、馬……!あれ、馬?」

あたし、三度見したけど、馬。

坂道のぼってたら、
上から学生が
馬ひいて降りて来たんだけど。


「あー、なんか乗馬部?よくわかんないけど馬たまに通るよ」

「馬通るの……」

カルチャーショック。

賢い人ぞろいのここ。
未来ある若者のためだから?
こんな広くて綺麗な校舎なんだ。


やっとたどり着いた白い建物。


「まじで来る?」

「いまさら」

覚悟を決めたまえ、ヤヨめ。