【完】もっとちょうだい。

「ヤヨのわかんないことは?」

「ありすぎて」と笑ってから続ける。
「俺はね、彼氏と喧嘩するたびに元カレに頼る意味がわかんなかった」


……そうだっけ?

あぁ、そうかもしれない。
言い訳だけどね、
慶太くん、本当にエスパーなんだよ。


あたしがヤヨのことで悩んでると、
ふわーって相談聞き出してくれてた。


「芙祐こそ、あいつのこと好きだろ」

ヤヨが言い捨てる。


思わず、むっとしてしまう。


……あたしがすきなのは、ヤヨだけ。


「あのね、慶太くんは、あたしの悩みとか落ち込んだ気持ちとか、全部察してくれるの、だから」

「あぁそうだろうな!”慶太くんみたいに優しいひと知らない”んだもんな」

ヤヨがあたしの言葉を遮って、喧嘩腰で言った。

「だって実際知らないもん!慶太くんの性格の良さは神の領域だと思う!」

「悪かったな、俺は優しくなくて!」

ヤヨが立ち上がる。
途端に、威圧感。


「ヤヨなんか、あたしのこと……好きともいわないじゃん。慶太くんとヤヨなんか、月とスッポンだよ!」

「スッポンで悪かったな!」

「でもあたしは、スッポンが好きなの!」

なんでこんな、
怒りながら告白しちゃったんだろう。


しかも、亀。