ヤヨの隣にピタッとくっつくあたし。



「何言ってんだよ」


「なんか寂しいもん」



ぎゅって、大きいカラダを抱きしめてみると



片手でポンポンってあたしの背中を優しくたたく。



「芙祐」


あたしの名前を呼んでくれたから、すぐにヤヨを仰いだ。



「わがまま」


って、悪口言われたんだけど。



むっとしたあたしが言い返そうかなって思った瞬間



あたしの後頭部にヤヨの手。


唇に暖かい感触。


あたしはそのまま、文句を飲み込んでキスを受け入れる。


3秒もない。すぐ離れた。



「もっとしたい」


「時間考えろ」



ってマフラーをまかれて、帰り支度開始……。




……ヤヨのばーか。