「暴れないの」

両手を拘束し、うつぶせになった唯の綺麗な背に指先で字を書いた。











と…

唯の肌が、ピンク色に染まっていく。

耳を真っ赤にさせ、足をバタつかせて

「わからない」

と、言い出す。

どう見ても、俺がなんて書いたかなんてわかっているのに、わからないという唯。

「口に出して言ってよ」

どうにかして、俺の口から言わせたいらしい。

付き合う前は、自分の気持ちを知ってほしくて好きだと言えたが、両思いになってしまうと照れ臭くて唯の顔を見て好きだと口に出すのは言いにくい。

俺の愛を不埒なほど知らしめたばかりだと言うのに、
好きだとか愛してるとか言わなくても伝わってるはずだが、女と言う生き物は言葉にしないと不安なのだろうか?

前の彼氏の事があるから、不安で言葉がほしいのかもしれない。

そう何度も好きだとか愛してるとかは自分からは言えないが、彼女が求めるなら期待以上の言葉で愛を囁いてやろう…

拘束していた手の上から指を絡めて繋ぎ、彼女の耳元に顔を近づけた。

「おまえは俺がずっと欲しかった、ただ一人の女だよ
これからもずっと愛してる」

と囁き、耳にキスして唯をまた抱いた。