意外にも 僕が生きている短い間には 思い出しきれないほどたくさんのことがあった。 毎日を過ごしている時には まったく気付かなかった。 僕が知らないうちに 僕のなかには 僕の歴史が作られていて それは僕にとって最高のものであった。 僕は夕焼けに染まってきた海を見て 僕の頬を流れていく雫を 手の甲で拭うだけで 精一杯だった。