次の日、私は普通に学校の自分の席に座っていた。

そしたら…

「坂下 華ちゃん。」

名前を呼ばれた。

「…何ですか?」

あれ?この2人、いつも光輝と一緒にいる2人だよね?

たしか、名前は…なんだっけ?

「私、南 都って言います。」

「俺は宇都宮 海。」

あー、そうだ。思い出した。たしか付き合ってるんだよね。

「えっと、何の用ですか?」

「…少し、聞きたいことがあるの。いいかな?」

「?はい…。」

「ありがとう。それじゃあ、さっそく…。
 
 華ちゃんには、過去がありますか?」

え?何で知ってるの?

私が相当不安な顔をしているのか、宇都宮君が言った。

「光輝が聞いてこいって…。」

「あ、はい。」

そういうことか。

なら、何で光輝が聞かないの?

「…光輝は風邪なの…。」

私の思ってることを感じとってか、南さんが言った。

「あ、分かりました。」

それより、過去話さなきゃだよね。聞かれてるし。

そして、私は過去を話した。

「そっか。つらかったね…。」

「いえ…。」

話し終えた後から、私達はいつも一緒が多かった。

それでも、光輝はいくら待っても来ない。

いくら何でも、長いんじゃないかと思った。

だから、私は聞いたんだ。

「光輝、まだ風邪なの?」

って。

何回も聞いたんだ。

それでも、いつも返ってくるのは一緒。

『うん…。』

だった。

「華ちゃん。」

「ん?」

その日は、何かおかしかったんだ。

2人は泣いた後のような顔だった。

「ごめんね。」

「え?」

「ごめん、ごめんなさい…!」

何回も謝ってくる都。

嫌な予感はした。こんな2人を見たことが無かった。

だから、私は聞いたんだ…。

「どうしたの…?」

「…驚かないでね?」

嫌な予感は…した。

「光輝が…死んだの…。」

静かにそう、告げられた。