キーンコーンカーンコーン…

4時間目の終わりのチャイムが鳴った。

私は4時間目のチャイムと共に立ち上がり、学食を買いに行く。

学食を買った後、私はいつもの場所へ行く。

いつもの場所…それは屋上。

誰も来ないし、風が気持ちいいと、3日前からそう思って、いつも、ここで食べている。

きっと、今日も誰も来ない。そう決めつけて、私は学食で買ったパンをほおばる。

でも、その考えがおろかだった。

ガチャ

キィー

「あ」

「え」

屋上のドアが開き、現れたのは、西城 光輝。

最悪だ…。

「見つけた!」

「は?」

突然変なことを言い出す西城 光輝。

見つけた?何?どういう事?私を追ってきたの?

かなり疑いの目を向けていたらしく、西城 光輝は慌てだす。

「違う!違う!別に何かしようと思って、追ってきた訳じゃないから、安心して!」

…安心できないし…。追ってきたって言ってるじゃん。

「…私に、なんの用があるの?」

私は、早く出て行けオーラを出しながら、冷たい声で聞いた。

そしたら、帰ってきた答えは…

「え?用?特に何もないけど?」

「…は?」

なんで用もないのに、追ってくるの?

こいつ、頭大丈夫?

「あっ!あったっ!」

ビクッ!

急に大声を出す西城 光輝。

「弁当、一緒に食べようと思って!」

「…。」

私はぽかーんとしてしまった。

ありえない!なんで、こんな奴と一緒に食べなきゃいけないの!?

そう思い、当然断ろうと思った。

それなのに…

「あ、拒否権無いから。」

などと言ってきた。

こいつ何様のつもりだよ…。

ん?俺様のつもりか。

うん。面倒くさい。

「なんで、私と西城 光輝が一緒に食べな」

「え!?なんで俺のこと、フルネーム呼び!?」

西城 光輝は、私の言葉をさえぎり、変なことを言ってきた。

「別になんて呼ぼうか私の勝手でしょ。」

「だめ、だめ!名前呼びにして!ていうか、名前呼びにしろ!」

しろって、命令してんじゃん…。

「じゃないと、ここ教える。」

「!」

何それ!それは困る。誰も来なかったから安心してたのに!

…呼ぶしかない?…いや、でも…。

私の脳内は裁判が始まった。

そして、結局、私が出した答えは…

「分かった…。呼ぶよ…。」

だった。

「よし!それなら、今、呼んで!」

「はぁ!?」

ふざけんなー!

またしても、私の脳内は裁判中。

「呼ばないと…分かってるよね?」

西城 光輝は黒い笑みを浮かべながら言った。

…うん、怖い…。

「はい。3、2、」

えー!勝手にカウントダウン始めたんですけどー!

「い」

「こ、光輝!」

はっ!しまった…。つい…。やっちゃったー!

そう思いながら、西…光輝の顔を見ると…

顔が明るい。

なんか…恥ずかしい…?

「やった!ありがと、華!」

光輝は笑顔で言った。

その笑顔で私は、不思議な気持ちになった。

今思えば、この時から私は、光輝のことを好きになっていたのかもしれない。