姫は自由に生きている


しばらくすると、母親が帰って来ないことを悟った住人が保健所に連絡し、俺は施設に入る事が決まった。


「今日からここが貴方の家よ。ここに居る子達はみんな家族だからよろしくね?」


「………………はい」


はっ、バカらしい。なにが家族だ。なにがよろしくだ。どうせ俺が18になったら容赦無く捨てるくせに。ふざけんな。



「あいつ施設に入れられたらしいぜ」
「捨て子なんだってなあいつ」
「まじかよ。やべぇな」


誰の耳に入ったのか、噂はあっという間に学校全体へ広がる。


クスクスと俺を嘲笑い、見下し、馬鹿にする。


施設に帰ったら、ばばぁが気を使ってくるしガキはお兄ちゃん遊ぼと寄ってくる。


そんな偽善な家族なんていらねぇ。
そんな無駄な傷の舐め合いなんてしたくねぇ。
そんな、俺を見下す奴なんて視界にも入れたくねぇ。


みんなみんな死ねばいい。


俺はこの世に絶望していた。


いつしか俺はこの世の中に反抗するように、髪を金髪に染め、夜繁華街に行っては喧嘩を売られては買い、自分から吹っかけたりもして暴れていた。


「うっ…も、やめっ…」


「あぁ?売ってきたくせになんだよてめぇ。ざけんな。死ねよ」


「ひ、ひぃぃぃぃ」


ついたあだ名は【金獅子】


そう呼ばれるようになった。