姫は自由に生きている


目に入ったおしゃれなカフェで休憩する。


「恋ちゃんとデートしてるなんてきっと右京達羨ましがるだろうな〜」


「そう?」


「そうだよ!だって恋ちゃんとだよ?羨ましいに決まってる」


悪い笑顔を見せる新。


なにに私がそんな価値あるのか知らないけどね。


私はアールグレイ、新はアメリカンを頼んで他愛のない話をしながら休憩した。


「そろそろ帰ろっか」


「うん。会計私するからいいよ」


「だーめ。こういうのは男がするの」


「でもこんな買ってもらったし悪いから」


「それでもだーめ。」


お互い譲らない。


頑固め。


「私する」


「俺が払うの」


「む」


「そんな可愛い顔してもダメですー」


「……じゃあお言葉に甘えて」


「やったねーん」


結局折れたのは私だった。


新は全くもって譲る気なさそうだったから、私が折れなかったら永遠終わらなかったからねあれ。


会計を済ませて駐車場まで歩く。


その時だった。


「あれぇ?もしかして新ぁ?」


「っ…!」


背後から甘ったるい気持ち悪い喋り方をした女の声が聞こえた。


その声に新はビクッと肩を揺らす。


「やっぱりそうだぁ。久しぶりぃ。元気にしてたぁ?」


「…………アヤ。」


私たちの目の前にわざわざ回って来た女は、化粧で顔を塗りたくって原型を留めておらず、露出の多いケバい服に臭い香水。


新はこの女をアヤと呼んだ。


でも、新の様子がおかしい。


まるで、この女に怯えてるような。そんな感じ。