「恋、恋、恋」
名前を呼ばれるだけで、好きと言われてるみたいに錯覚するほど甘い右京
「……幸せすぎておかしくなりそうだ」
私が寝ているのを良いことに、普段聞くことの出来ない本音が溢れかえってる
本当に私のためを思って、今までたくさん我慢してたんだよね
ごめんね右京。ありがとう
ぎゅぅ、と私を包むように抱き締める心地の良い体温
「恋好き。愛してる。早く起きて」
額、目蓋、鼻、頬、唇、耳、首筋、胸
一箇所ずつ丁寧に落とされてく右京のキス
寝たフリもそろそろ限界だった
かと言って、突然起きるのもなーと思って起きたフリをする事にした
「んっ……」
「おはよ恋」
「おはよ、うきょ…」
「はぁ…可愛い」
起きたフリをすれば、私の上に覆い被さったまま蕩けた笑顔を見せる右京に心臓が止まりかけた
え、なにその幸せそうな笑顔
寝起きに反則すぎるっ…!!
はたして目の前にいるのが本当に右京なのかと疑いくなった
普段表情筋死んでんのかと思うくらい無表情なのに、最近私の前だと緩むことが多くなった右京
表情が柔らかくなると同時に、糖度が増している