姫は自由に生きている


「薬飲め」


「はーい」


大人しく薬を飲んで、ベッドに横になった恋


「寝ろ」


「ん〜」


普段はすんなり寝るくせに、熱を出すといつも寝てくれない


「ずっと隣に居てやるから」


「ほんと?」


いつもより覇気のない小さい声


「ほんと」


「ん……」


「おやすみ恋」


すぅすぅと寝息が聞こえ出した恋にようやく安堵する


いつ理性がなくなるか気が気でない


恋が完全に寝たのを確認してキスを一つ、静かに寝室を出た


数カ月に1回熱を出す恋は、決まって長引かず1日だけで済む


何度も看病をしてるお陰でルーティンも出来てしまった



どうにか恋を寝かしつけたら、起きるまでの間におかゆ嫌いな恋の為に雑炊を作って少しぬるめの風呂を炊く

近くのコンビニに自分の飯と飲み物を買いに行って、外からの菌を持ち込まないように洋服は新しいのに着替える


あとはそっと寝室に戻って、俺の代わりに抱かせてた熊のぬいぐるみを奪い寝ている恋を抱き締めてベッドに潜り込む


永遠に見てられる恋の寝顔を堪能したあと、恋が起きるまでの間俺も一眠り



「んっ…」


「起きた?」


「ん〜」


「身体は?」


「軽い」


「飯出来てる」


「ありがと!」


夜目が覚めた恋は、いつも通り回復していて元気になる


「右京のご飯美味しいっ!」


俺が作った雑炊をパクパクと美味しそうに食べるこいつは本当に可愛い



(毎回看病完璧すぎてほんと、良い嫁になるよなぁ)


なんて密かに思ってる恋の胸中は知る由もない


「恋可愛い」


「んなっ!不意打ち禁止!」