恋side
「れ〜ん〜」
「どうしたの?剣」
珍しく幹部室で剣と2人きり
この上なく幸せで穏やかな貴重な時間
剣は手招きで私を隣に呼んだ
「恋の事独り占めしてるの」
ズキュンっ!!
そう言って私の膝に頭を乗せてゴロンとソファに寝っ転がった剣
俗に言う膝枕
なんて可愛いの私の天使っ…!!!
「そういえば右京も恵も新も居ないなんて珍しいよね」
「右京と恵は同盟の族と報告会に行ってて、新はバイクの部品買うのにメンバーと出掛けてるから俺と恋は2人きりなんだよ」
だからたまには恋の事独り占め〜、なんてふにゃんとした顔で私の腰に巻き付いた剣に悶えるしかなかった
「家帰ってくればいいのに」
「………どっかの誰かさんが俺を毎日のように倉庫番にするから家に帰してもらえないんだよ」
「ああ、そういうことか」
いろんな事情で新みたいに倉庫に住んでる子はたくさんいて、いつ敵が攻めても大丈夫なように毎日住んでる子以外にも交代制で倉庫に誰かしら寝泊りしている
もちろん幹部も例外なく、倉庫番は必須でそういえば新と剣が毎日だなと思った
「俺と恋が一緒の家なのすら嫌らしいよ?」
「あははっ!仕方ないことなのにね」
「だから倉庫番にさせられて全力で阻止させられてる…俺恋不足寂しい」
きゅるん、と捨てられた子犬みたいなうるうるした目で私を見つめる剣
我弟ながらに本気で神様に感謝した
こんな可愛い生き物と片割れにしてくれてありがとう神様!!