姫は自由に生きている



10分ほどで幹部室に入ってきた2人


「「ふぁ〜」」

手を繋いで仲良く揃ってあくびをしている


そんな2人を横目に、下で今か今かと待っているアズマに〈いつでも大丈夫〉と連絡を入れるとすぐに来た


コンコンコン


「入れ」

「総長っ!恋さんっ!た、大変です!」

「どうした」


息を切らして切羽詰まった表情で入ってきたアズマ


右京はそんなアズマに何事かと空気をピリつかせたが、まさかそのパターンで呼び出すのかと俺たちは笑いを堪えるのに必死だった



「い、今すぐ下に来て下さい!」

「なにがあったか話せ」

「いいですからっ!」


アズマに手を引っ張られて幹部室から出て行った2人の後をすぐ追いかける


アズマ…名演技ですねくくくっ


何故だか真っ暗闇の倉庫

アズマに手を引かれて2人がホールまで降りると


パチンと明かりが一気についた


「「「「総長!恋さん!お帰りなさい!!!!」」」」


パンパンパーン、とあちこちで鳴るクラッカー


2人の視線の先には、『総長&恋さんお帰りなさい!からの希姫よろしく!』の手作りの大きな垂れ幕とメンバーたちの笑顔


俺たちも未だ反応してくれない2人の目の前に移動してみると


「ふ、ぅ…っ」

「っ…………」


泣きじゃくる恋さんと、そんな恋さんの肩を抱きながら目頭を押さえてる右京の姿があった



おっと、これは予想以上に良い反応ですね


まさか右京が泣くのを堪えてる姿が拝見出来るなんてレア中のレア


未だに声を発しない普段なかなか見れない2人の姿に、俺たちは大満足だった



「もー恋!いつまで泣いてるのさあ!」

「泣いてる恋たんも可愛い〜!」

「恋ちゃん早く〜!」

「みんな待ってるよ〜!」


泣き止まない恋さんを茶化す剣と新とメンバーは満遍の笑み