姫は自由に生きている



メンバーに指示を出して倉庫を飾り付けし、料理や飲み物を含めて必要な物を大量に買い出しに行かせて支度を進める


剣と新はたまにふざけてはいるが、彼女を喜ばせる為となると珍しくサボらないで準備している


希姫就任への儀式から5時間


支度も終えてひと休憩し、あとは2人を呼んで驚かせるだけだ


「お疲れ様でした。サプライズは任せましたよ」


「「「「任せてください!!」」」」


剣と新を連れて幹部室に戻った


面子達から、2人を驚かせるのは任せろと豪語されたから安心して大丈夫でしょう



「恋驚くかな〜」

「泣いてくれたら最高〜」


準備にかかりっきりで2人を放置していた5時間

さすがに部屋に呼びに行ってもそこまで不機嫌にはならないはず


「呼びに行きますか」


既にテンションの高い剣と新を先頭に、2人がいる総長室へ向かう


「右京ー!恋ー!開けちゃうよー!」

「恋たん独り占めするなー!!」


ガンガン扉を叩いて2人を呼び出すのはいつものこと


「さーん!にー!いーち!ぜーろ!」

「ひいぃぃぃぃ」


許可なく扉を開ければ、ヒュンッとなにかが飛んでくるのもいつものこと


今日は目覚まし時計だった


「るせぇ」


飛んでくるはずのない物が飛んできた方に目を向ければ、明らかに不機嫌な顔をする右京がこちらを睨んでいた


もちろんその腕の中には恋さんがいて、右京の身体に自分の足を巻き付けて寝ていた


毎度の彼女の体勢に、恐らくこれが寝るスタイルなんだと察する


「なんの用だ」


さっさと帰れ邪魔するなオーラ全開の右京に苦笑しつつ、どうしたらこの男が動くかと頭をフル回転させた