姫は自由に生きている



琳side


自分の人生を俺の妹に捧げ続ける、目の前に座る男は本当に計算高いヤツだ


10年以上の片想いを実らせて家にやってきた右京が、恋を部屋に行くように仕向けたのは間違いないだろう



「すいませんでした」


俺と母さんに、謝罪をする右京


「右京君顔あげて?あの子を助けてくれてありがとう」


「…俺は、」


「ううん、それは違うわ右京君。あの子の心の傷は確かに一生消える事はないと思う。でも、右京君だからあの子を救う事が出来たの。右京君以外にそれは務まらないわ。ね?琳」


「命を懸けて恋を守り切ったお前にむしろ感謝しかねえよ」



普段なかなか表情が出ることのない右京が、驚いてるのがすぐ分かった


「一生、恋の笑顔を護り続けます。その為に強くなったので」


「当たり前だ。恋の隣に立つ男は、この先もお前以外俺が認めねえよ」


俺の可愛い可愛いお姫様は、とんでもねえ男に捕まってる


「……恋に近いた男は消すんで安心して下さい」


「それより右京君!結婚はいつするの?私若くて綺麗なおばあちゃんになりたいから早めに欲しいんだけど!」


誰よりも恋の幸せを祈ってる母さんは、右京と恋をくっつけようと昔からあの手この手で右京に教えて込んでた…のを俺だけ知ってる


2人が付き合ったのを誰よりも祝福してんのは母さんだ



「あ、ちなみにまだ手出してませんよ」



歴代最強と謳われるこの男は、どこまでも恋の気持ちを優先させる


10年以上想いを寄せる女を目の前にして、何度も泊まりまでしてんのに手を一切出さない

男として最早尊敬しかないのは誰でも分かるだろう



兄としては複雑だけど、大切な妹を幸せに出来るのはこの男しか居ないと断言できる





『俺、恋と結婚するから。よろしくねお兄さん』



………まじで数年後現実になりそうな気がしてきた