「琳兄!どこで遊ぶの?」
「うーん、連れてくかどうするか…いやでも今は落ち着いてるしな…だからと言ってあそこに連れてくのはな…んー」
小声でブツブツ考え込んでる琳兄と、目を輝かせてまだかまだかと待ち構えてる私
「琳兄はーやーくー!」
「わかったわかった!お兄ちゃんの友達がたくさん居る所行くか?」
「うん!いくー!」
「んじゃ迎え呼ぶから待ってろよー」
高校2年生の琳兄は、髪の毛が茶色でママの話によると「そーちょー」って言うのをやってるらしい
「そーちょー」の意味をママに聞いたら、お友達をまとめてる偉い人なんだよって言ってた
だから琳兄は私の憧れで、そんな琳兄のお友達に今から会えると楽しみで仕方なかった
少ししてお家の前に見覚えのある車が停まった
「あ!琳兄がいつも乗ってるやつだー!」
「お、恋覚えてるのか偉いな〜」
琳兄の送り迎えを毎日している黒くてテカテカしてる大きい車
「テツよろしく」
「お願いしまーす!」
琳兄の後に続いて車に乗り、運転手のテツさんに挨拶をすると、
「琳さんお疲れさ……え!?子供!?」
面白いくらいに何故だか慌て出した
「琳さんのガキっすか!?」
「アホか!妹だよ!」
「よ、良かった〜。でもあんだけ隠してた妹さんをどうして?」
「あー、あれだ。夜更かしだよな?恋」
「うん!恋ね、琳兄のお友達とよふかしするの!」
「よ、ふかし?琳さん小学生になに教え込んでんすか」
「ちょ、そんな冷めた目で見んなよ!家に誰も居ねえし恋が泣くしこうするしかなかったんだよ」
「はぁ…倉庫でいいんですか?」
「あぁ」
「えーっと恋ちゃんですっけ?」
「うん!杉咲恋8歳です!お兄さんは?」
「俺はテツです。じゃあ出発しますよー」
「はーい!!」
テツさんと琳兄の大人の会話は難しくて理解出来なかった
理解出来なかった会話よりも私は好奇心が膨れ上がってくばかり

