蓮二、見てる?


私ね、右京と笑いながら蓮二の話出来るくらい前向けるようになったんだよ


昔みたいに髪の毛ぐちゃぐちゃになるくらい頭撫でて褒めてよ


『偉いな〜恋!』

『頭ボサボサになるから辞めてよ〜!』


蓮二のくちゃって笑った顔がまた見たいな





「恋、」


「ん?」


砂浜にしゃがんで貝殻を探す私を呼ぶ声の方を振り返る


「あいつらが恋の帰りを待ってる」


「そうだね」


右京、私は次に言われる言葉が分かるよ


「俺と恋の口から、全てを聞くのを待ってる」


「……そうだね」


「俺は、あいつらの気持ちを無視出来ない」


ここまで巻き込んでおいて話さないのはナシだもんね


「話すよ、ちゃんと」


「あぁ。一緒に帰ろう」


右京が隣に居てくれる


私の手を繋いで、しっかり繋ぎ止めてくれる


それだけで私の心は強くなれる


「みんな倉庫に来たら驚くかなー?」


「何人か倒れるんじゃねえの?」


「あははっ!あり得そう!」


ねぇ蓮二


右京と一緒にこれから過去と向き合ってくるよ


ちゃんと見守っててね