壁に凭れかかり目を瞑って右京の無事を祈り続けた
10分だったかもしれないし、1時間だったかもしれない
とても時間が長く感じた
そして、扉の開く音がして出てきた医師は疲労が見え、目を背けたくなるくらいの右京の物と思われる血がたくさん付いていた
「右京は!?」
「手術は成功しました。ただ…」
「ただ?」
「弾丸が内臓まで達していたので出血量が多く、油断は許されない状態です。最善は尽くしました。後は彼を祈って下さい。それでは」
希龍の怪我を全て見てくれる理解のある見慣れた医師は、頭を下げてその場を去った
すぐに運ばれてきた右京は、たくさんの管に繋がれていて正気が感じられなかった
地に足がくっついたみたいに動かない
圭介さんは看護師さんと話していて、琳さんは病室に運ばれる右京の後を追っていった
「恵、新、今日は帰れ」
「……嫌です」
「帰りません」
「疲れてんだから今日は大人しく帰れ。また明日来い」
「俺はここに残ります」
「俺も帰らないですよ」
「ICUに入った右京にお前ら2人がなに出来んのか言ってみろ。心配なのは分かる。
でも、厳しい事を言うがお前らが好き勝手自分の気持ちを優先させる事で不安を抱えた仲間が今どういう気持ちでお前らの連絡と帰りを待ってるか考えろ!」
震えた拳を壁に殴る圭介さんに、俺たちはなにも言えなかった
「明日、また来ます。」
「剣はどこですか?」
「……剣は恋の所にいる。あいつは今はそっとしておいてくれ」
「わかりました。……新、帰ろうか」
「うん」
違和感を感じながらも俺たちは倉庫へと戻った

