姫は自由に生きている



「右京!置いてかないでよ!いやだっ…やだよ…!ねえ!」


「ず…と一緒だ…て言ってる、だろ…ごほっ」


俺たちが目の前に居るのに気づかず、泣きながら右京の身体を抱きしめている恋さんに俺たちは胸が痛かった



「恋さん右京を連れてくので離れて下さい」


「嫌だ!離して!そう言って蓮二も帰って来なかった…っ!!」


もし本当に恋さんが希姫だったとするなら、帰って来なかったという蓮二さんはきっと恋さんを守って亡くなった護衛なんだろう


「右京が死んでもいいんですか!?助けたいんでしょう!?」


「っ……」


でも、申し訳ないが一刻も争う事態だ

右京の出血箇所から言って弾丸が当たったのは恐らく腹に1発だけ

おびただしい量の出血と場所が悪ければ最悪本当に死ぬ


面子に恋さんを右京から引き離させて保護し、迎えを呼んだ車から面子が持ってきた担架に右京を丁寧に乗せて車に運んだ


何故普通の車から担架が出てきたか


言うまでもなく右京が今日の為に調達してきた万が一の道具だったんだ


まさか自分が使うのを予測して買った、なんて事はないはずだが…


簡単な応急処置を剣にしてもらいそのまま剣は先に右京を連れて行ってもらった


手遅れでない事を祈るしかない


「ごめんなさい…!ごめんなさいっ…」


さてと、警察が駆けつける前にここを撤収しなくてはならない