姫は自由に生きている



「黙れ。恋はどこだ」


「ん?恋なら上の部屋で疲れて寝ているよ」


「クソが」


「起きたらここに来るように言っているからもうじき君たちのお姫様が来るさ」


まるで、恋さんを自分の所有物のような言い草をする田中岳に俺たちは動く事さえ出来ない


本能がコイツに近づくなと言っているんだ。

そして右京が俺たちを田中岳に噛みつかせないようにしているのが分かるから。


ただ怒りを我慢して見ているんだ。


「そういえば恋を希姫にしたいんだっけ?」


恋が来るまで話してようよ、となにも仕掛ける気がないのか普通に話し始めたのはいいが


「なぜそれを知っている」


右京の言う通りおかしい


世間では既に恋さんは希姫になったと噂されている

事実は俺たちが希姫にしたいだけで恋さんは拒み続けている


これは希龍しか知らないはず


「俺が9年前に君たちの倉庫に仕掛けた盗聴器、本当に誰も気づいていなかったんだ?ずっと君たちの話は聞いてたよ。もちろん全部ね」


「あぁ!?どういうことだよそれ」


「そのまんまの意味だよ。君達が作戦立ててたのも今日俺の別荘に来るのも全部知ってたよ?だからお詫びにこの場所を用意してあげたんだ」


この人は一体いくつの犯罪を平気で犯しているのだろうか