姫は自由に生きている



恵side


特攻服を着た歴代最強の男の目の前には約150人の希龍の面子が整列をしている


「お前ら聞け」


俺たちの体を芯から震わす程の絶対的なオーラと低く頭に響く声


「這い蹲ってでも全員で恋と一緒に絶対帰って来い。いいな」


「「「はい!!!!」」」


「行くぞ」


たったの一言だけで全員の士気を高めると、外に出て車に1人乗った


右京の意向により中学生組は倉庫番として置いていくが、それ以外の俺たちは全員バイクに跨る


車の窓から伸びた右京の腕を合図に


ブァンブォンブォン


バイクを鳴らして倉庫を出発をした



ルートは全員頭に入っている


先頭を走るのは特攻隊長である新

ケツを走るのは副総長の剣

右京の乗る車は俺たちの真ん中に挟んでいる


出来るだけ静かに交通マナーを守って走っているのは、サツに捕まるわけにはいかないから。


今回の目的は暴走ではない。

恋さんを助けに行くこと。急ぎたいところだが無駄にスピード違反をしてサツとの鬼ごっこに時間と体力を使うわけにはいかないのだ。


彼女を目の前で連れてかれ自分達の無力さを呪ったあの日から約10日


なんとしてでも全員で帰らなければならない


恋さん、待っていてください