姫は自由に生きている



「さあな」


「はぐらかさないで下さいよ」


「逆にそれを知ってどうする?」


「ただ純粋に気になるんです。右京が彼女に依存する理由が」


「依存、ねぇ。」


騎士はよく知る2人を思い浮かべながら、あながち間違っては居ないと思った


ただ、少しだけ意味が違う


右京が恋に依存してるのではない

右京も恋も互いに依存し合っているのだ


「お前んとこの総長だって鎧を外せばただの18の男だ。恋愛だってするだろうよ」


「右京は、彼女の為なら自分の命を捨てられます。そう思える理由が俺は知りたい」


はぐらかす騎士と、引くことなく喰らいつく恵



「好きな女の為に死ねるなんて言えんのは男の中の男だな」


「知ってるんでしょう?"父さん"」


普段なら教えてくれるはずの騎士がこんなにもはぐらかす

恵は騎士が2人について知っているのだと確信した


騎士は確信ついてくる恵に、ヘラヘラするのを辞めて無を示した


「知ってる、と言えば満足か?」


恵は騎士の空気が変わった事に気付いた


これは仕事の目だ


「"真実はいつも一本の糸で繋がっている"
そう教えてくれたのは父さんでしょ?」


「まぁな」


まさか騎士は自分が教えた言葉で追い詰められるなんて夢にも思わなかっただろう


「教えて下さい。俺はあの2人を救える手助けをしたい」


ここまで言えば、恵は騎士が折れると思っていた


ただ、その考えは呆気なく崩れる



「……あの2人の過去はあの2人だけのものじゃねえ。」



「え?」