姫は自由に生きている



「分かってるなら大人しく今は休んでください。その間俺たちが全力で恋さんを探します」


「む、りだ」


「はい?」


「誰も恋を見つける事なんて出来やしねえ……」


ベッドで顔を隠す右京から漏れ出た初めての弱音


「あの時だってそうだった。恋を見つけたのは攫われたから3ヶ月後で、ヤツに指定された場所に行ってやっと恋を見る事が出来た」



「「「………」」」


「ヤツに呼び出されなければ、俺たちは恋の姿を見れる事がきっと一生なかった……そういう事なんだよ」


熱のせいか滅多に聞く事のない右京の弱音を俺たちは静かに聞いていた


「あんな恋の姿をもう誰も見たくなくて俺たちは誓ったんだ。二度と恋を傷つけない。俺たちが守るって」


「右京……」


自分に語りかけるように静かに話す右京からヒシヒシと恋さんに対する想いが伝わってくる



「こんなんじゃ"あの人"に顔向け出来ねえよ……」



ハハっと嘲笑している右京


「右京、どうであれ今は俺たちに任せて休んで下さい」


「そうだそうだ!俺だって恋が大切なんだから!!!」


「恋たんだって右京の元気な姿で迎えに来て欲しいでしょうよ!さっさと飯食って寝ろ!」


「……お前らすまねえ」


右京は少しだけ口元を緩ませるとすぐに寝た


体温計を見れば39.5°

よくこんな身体で街に出てましたよね


「本当に世話の焼ける総長ですね」


さて、うちの総長が弱音を吐くほどの敵わない相手となるとますますやる気が出ますね


「剣、新、少し俺は出掛けて来ます。右京を頼みますね」


「恵が出るなんて珍しいね」


「どこ行くの?」


「知り合いの所です。なにか知ってると思うので」


「情報屋ってこと?」


「そんなとこです。早くしないと右京が潰れそうなので」


「分かったいってらっしゃーい」


「右京ちゃんは任せて〜」



夜はまだまだ長い