姫は自由に生きている



恵side


パタン


熱で魘される恋さんを連れて顔色の悪い右京は部屋を出て行った


「なんとなく予想はしてましたけど…」


「俺なにも知らないよ……」


「恋たん……」


まだまだ分からない事だらけだし、きっと今の話は表だけに過ぎないんだろう


まだまだ2人の心に潜む闇が深いのが分かる


でも、頑なになにも話そうとしなかった右京がやっと俺たちに一部だけであろうと話してくれた


その事実だけでも、普段なにも言葉にしない右京から仲間として頼られた事を意味していて嬉しく思った


「あの右京が思い出すだけで顔色を悪くするなんてよっぽどの相手なんでしょうね」


「俺、そいつの事絶対許さねえ!」


「琳さんも圭介さんも敵わない、ってなると今の俺たちで勝てる相手なのかな…」


「多分、右京は昔のなんかしらの経験から恋さんの隣を片時も離れようとしないんだと思います」


「そう言われると確かに納得出来る。なんで俺、ずっと隣に居たのになんも気づかなかったんだろ…!」


「剣、今後悔してもなんもならねえだろ。今のこの状況をどうするか考えるのが先でしょ」


「……ごめん、新。」


さすがに冗談も飛ばさない新に、剣の表情も引き締まる


「話を戻しますね。とりあえず今はウチに攻撃をする水蘭をどうするか、です」


「そんなの潰すに決まってるじゃん!」


「そうだそうだ!」


真剣な表情から一変、目をギラつかせだした2人に


「潰すのは当たり前です。どうやって潰しにかかるか、を聞いてるんですよ」


どうして毎回一から説明しなくてはいけないのかと若干疲れるのもいつものこと