姫は自由に生きている



「状況も状況なのでなんとなくは予想していましたけど…」


「それってさ、確か俺の元カノに剣を刺せって命令した男だよね?」


「え?どういうこと?」


「あー、剣は既に意識なかったですね。少し前に剣が恋さんを庇って刺されたのは、あれは偶然じゃなくてその田中岳という男に全て仕組まれた事だったんです。あの女がそう証言しました」


「…恋とその男はどんな関係なの、右京」


「………言えねえ」


「ここまできてそれ言う!?」


「右京口固すぎ〜!」


「右京…」


「こればかりは、俺の一存で決めて話す事が出来ねえんだよ。頼む」


この状況で話せないという俺が理解出来ない3人の気持ちも分かるが、こればかりは俺が勝手に話していい内容じゃねえ


それに恋だけじゃねえ、俺も琳さんもあれに関わった全員が思い出すだけで吐き気がするんだ



「右京が頭を下げるなんてよっぽどなんですね」


「お前らすまねえ」


「闇討ちも、未だに毎日送られてくる恋さんの昔の写真も、こないだ恋さんが過呼吸を起こしたのも全て関係してるってことですよね?」


「……ああ」


「総長がそんな情けない顔してどうするんですか。しっかりして下さい。」


「分かってる」


まさか恵にそんな指摘をされる日が来るなんてな



「そういえばウチに闇討ちしている族がどこか分かりました」


水色の刺繍で描かれた華の特攻服、鉄バッドの集団、水色のラインの入ったバイク、うちの面子をやれるだけの強さ


たったそれだけの情報を頼りに恵がずっと調べてくれていたのは俺たち全員分かっている



「どこだ」