姫は自由に生きている



「…右京と恋さんがなにかを隠しているのはさすがに俺たち全員分かってます。そして、今回の闇討ちと関わっている事もなんとなく想像がつきます。」


「………私からはなんとも。」



彼女は目をギラつかせて挑発的な笑みを俺にプレゼントし、その色気に思わず胸がドキッとした



「っ!恋さんは…何者なんですか?」


「ちょっとばかし周りが豪華なただの帰国子女よ」

彼女の周りの人間は確かにこっちの世界に居れば華やかだと思う


それは分かっているつもりだ


「それだけじゃないですよね?」


「逆に聞くけど、私が日本に居たのは小学生まで。小学生の私になにか凄い事が出来たとでも?」


「……だから分からないんですよ。学区が全く違った右京との接点も見つかりません。恋さんが希龍の内部情報を一目で当てた事も俺には理解が出来ません。」


「右京との接点、あるじゃない。」


「え?」


「私の兄は琳で、右京の兄は圭介。2人の面白半分で会わされたのが最初の出逢い」


「あっ…そういえばそうでしたね」


「ほら簡単でしょ?」


「…はい。すっかり忘れてました。そう言われると簡単でしたね」


「ふふっ。てことでタイムオーバー。恵もまだまだだね」



物事を深く考え過ぎて、目先の答えを見落としていた


本当に簡単だった右京と恋さんの接点に、思わず肩の力が抜けた


5分の駆け引きはあっという間に終わり、車はいつも通り倉庫の前に停まって恋さんはさっさと車を降りてしまった


彼女の毒にやられたのか、暴れたままの俺の心臓が収まることを知らない