恵side
恋さんが過呼吸を起こして倒れた原因、とも呼べるであろう
面子を闇討ちして謎に包まれた水色の刺繍で描かれた華の特攻服
どんなに調べても情報が出てこなかった
右京から電話が来ると、絶対にその単語を恋さんの前で話すなと言われた
ひたすらパソコンと向き合っていてもカケラも情報が出てこなくてさすがの俺もイライラしてくる
運が良いのか悪いのか、ちょうど恋さんを朝迎えに行く当番が俺だった
なにか少しでもいいから情報が聞けるかもしれないと思って俺は言葉を慎重に選びながらも賭けに出てみた
…が、きっと俺がなにか聞いてくる事を彼女も予測していたんだろう
あの後にも出た闇討ちの被害は、今重傷者が居なくとも徐々にこれから増えていくことが簡単に予想出来る
恋さんは、まるで自分が傷付いたかのように苦しそうな表情をしていた
「約2日で被害人数は8人。今の希龍は全体でだいたい150人。」
「……全員がやられるとして、1ヶ月と少し」
「早急に対策して潰さなくてはなりません。ただ、どんなに探しても敵の情報が何一つ出てこない。」
彼女は頭の回転がとても早い
俺が次に続ける言葉なんて、安易に想像出来るだろう
「ハッキリ言いたいところなんですけど、生憎右京から直接的な表現を避けるよう言われているので困りましたね…」
ただ、直接的な言い方は簡単だけど間接的な言い回しになんと言ったらいいか困る
俺と話してる間に恋さんが過呼吸をまた起こしてしまったら、完全に俺が悪者だしなにより右京に殺されかねない。
俺は慎重に言葉を選んだ

